自然の恩恵を受けて
育まれる農産物

有機食品

豊かな自然を活かし、環境に配慮した農業が盛んに行われている島根県。日本茶、野菜、果物などの有機農業に力を入れる農家も多く、耕地面積に対する有機JAS認証圃場の割合は全国上位となっている。
島根県は、県土の約8割が森林であり、農地の大部分が河川で細かく分断されている。そのため、中山間地などの小さな農地で、有機農業を行う農家も多く存在する。島根県の小規模耕作地で行われる有機農業は、美しい水や清浄な土壌といった自然資源を活かすことで、高い商品価値を生み出している。

有機農業が
日本の原風景を守る

古来から循環型農業が行われ自然と共生してきた島根県。今でも市街地から車を数分走らせれば、日本の原風景である美しい農村に出会える。有機農業は食の安全だけでなく、かけがえのない自然環境、昔ながらの農業、そして作り手の思いも守ることができる。

しまね有機ファームも有機農業を担う一社だ。副社長の古野利路氏は「島根県、特に中山間地域の農村には、数十年、または百年以上農薬も化学肥料も使っていない清浄な農地が残され、深い山々によって化学物質の流入から守られている場所も多い。また、堆肥や緑肥を使った伝統的な農業にこだわる作り手も残り、大幅に農法を転換することなく有機認証を取得しやすい。有機農業に注力しやすい環境と言えるだろう」と話す。