1300年以上前に編纂された歴史書「古事記」には神話が多数記載されている。その多くの舞台となっているのが島根だ。中でも出雲大社は「縁結び」の神社として知られる。「縁」とは人間や物事のつながりを意味する。
人々は、恋愛、家族、友人、ビジネスなどあらゆる関係で幸せなつながりを得られることを祈るのだ。
島根は西日本の中国地方、その北側に位置する。日本海と中国山地に挟まれ、雄大な自然と湿潤な気候を源とした食材の宝庫となっており、蕎麦、菓子、茶、酒、味噌、醤油、山海の幸を使った郷土料理など多様な食文化が花を咲かせてきた。
それぞれの魅力は組み合わせることによって引き立つ。
和菓子は抹茶とともに口にすることで甘味が際立ち、抹茶の香りはより鮮やかに。酒は蕎麦や刺身、天ぷらなどの料理と出会うことで新しい表情を見せる。
食も「縁」によって豊かさを増すのだ。
このカタログを手にした人にも、島根の食の「縁結び」を楽しんでもらいたい。